ジシンナイさん

ジシンナイさんが時々ふらっとやってくる。
ある日は、瞑想のあと、その余韻に浸っているときにやってきた。
「ほんとは自信もちたいの!」
めずらしく威勢がいい。
「そうなの?」「そうなの」「そっか」「うん」
ただそれだけ。

けど、そのあと見たジシンナイさんは、
きらきらしてもう別人みたいになっていた。

なにかがふってきた、らしい。

何かが、誰かと誰かの氣の感応によって生じるものなんだとしたら、
相手がわたしでなければ生まれない何かがあるってことでしょう?
あの人の方がよくて、わたしがだめだとか、そういうことじゃなくて、
ただ、”違う”だけなんだなって思った。
違うからこそいいんだって。
ひとりひとりが違うから、いろんなものがその感応によって生まれるんだって。

だから、
わたしもわたしであるだけでいいんだと思った。
ほかのだれかみたいになろうとしなくていいんだって思えた。
だからわたしはわたしでしかできない何かをその人と生み出していけばいいんだと。
だれかと比べてわたしは・・と思う必要なんかなくて、
じぶんという存在自体にいみがあるんだって。
だからもうそれでいいって思えた。

わたしはわたしらしく、ただ自分であろうと思う。

「わたし」は、個体の「わたし」に縛られていない。
だからこそ、この個体の「わたし」を全うしようと思う。

(永井 晶)
 


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